HIVの検査・予防薬・感染経路

HIV

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、体の免疫力を低下させるウイルスです。
放置していると、さまざまな感染症や病気にかかりやすくなります。
初期症状は風邪やインフルエンザに似ており、感染初期に気が付かないことが多くあります。HIVについて正しい知識を持ち、早期に検査を受けることが非常に重要です。
このページでは、HIVの感染経路や初期症状、検査方法、予防方法などについてわかりやすく解説します。

HIV/エイズとは

HIVとは、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus)の略で、体内に細菌やウイルスなどの異物が入ってきた際に、異物を排除しようとする細胞である“CD4陽性T細胞”を攻撃し、免疫力を低下させるウイルスです。
体の免疫力が低下することで、さまざまな感染症や癌にかかりやすくなります

HIVとエイズの違い

HIVとAIDSの違いを解説した画像
説明
HIV
(ヒト免疫不全ウイルス)
免疫システムの重要な細胞であるCD4陽性T細胞を攻撃するウイルスです。
HIVに感染すると、ウイルスは体内で増殖し、免疫力を徐々に低下させます。
エイズ
(後天性免疫不全症候群)
HIV感染が進行し、免疫力が著しく低下した結果、特定の日和見感染症や悪性腫瘍を発症した状態を指します。
これはHIV感染の最終段階と考えられています。

HIVはウイルスそのものを指し、エイズはHIV感染が原因で特定の疾患を発症した状態を指します。

HIV/エイズの症状

HIV感染後の症状を解説した画像

HIV感染症は、感染初期(急性期)、無症候期、エイズ(AIDS)発症期の3期に分けられており、それぞれ下記のような症状が現れます。

病期 症状
感染初期(急性期) 発熱、咽頭痛、筋肉痛、皮疹、リンパ節腫脹、頭痛 など
無症候期 数年~10年程度の無症状期間を経て、発熱、倦怠感、リンパ節腫脹、帯状疱疹などの症状が現れやすくなる。
エイズ(AIDS)発症期 日和見感染症や悪性腫瘍の発症、食欲低下、下痢、低栄養状態、衰弱 など

感染初期の症状は、風邪やインフルエンザに似ており、感染後2〜3週間程度で発症します
その後、自覚症状がほとんど現れない無症候期が数年~10年程度続き、その間に体内で増殖したHIVが、免疫細胞を破壊するのです。
免疫力が大幅に低下すると、エイズ発症期へと進行し、エイズ指標疾患と呼ばれる特定の感染症や癌が発症します。

HIVの初期症状に男女差はある?

HIVの初期症状に男女差はほとんどなく、女性特有の症状として膣カンジダ症や月経不順が見られる程度です。
HIVは、初期症状は風邪やインフルエンザに似ていますが、程度や具体的な症状には個人差があります。

HIV感染経路

HIVの感染経路を解説した画像

HIVの主な感染経路は「性的接触・血液感染・母子感染」の3つです。精液や膣分泌液、血液、母乳などを介して感染します

性的接触 HIV感染者との性行為(膣性交、肛門性交、口腔性交など)により感染します。
血液感染 HIV感染者の血液が体内に侵入し感染します。
注射器の共有や医療器具の不適切な使用が原因になることが多いです。
母子感染 HIVに感染した母親から子どもへの感染です。
妊娠中や出産時だけでなく、育児期間に母乳などを通じて子どもへ感染することもあります。

HIVへの感染率

以下は、コンドームを使用しなかったケースでのHIV感染確率です。

暴露経路 暴露1回あたりの感染率
輸血 90%
静脈注射ドラッグ使用時の針の共有 0.67%
アナルセックス
(受け入れ側)
0.5%
針刺し事故 0.3%
膣を使ったセックス
(女性側)
0.1%
粘膜への暴露 0.09%
アナルセックス
(挿入側)
0.067%
膣を使ったセックス
(男性側)
0.05%
フェラチオ
(受け入れ側)
0.01%
フェラチオ
(挿入側)
0.005%

※男性におけるオーラルセックスのケース

参考:HIV検査相談マップ

HIVへの感染率は、コンドームを装着しない性行為(膣性交やアナルセックス)で0.1~1%程度だといわれています。
他の性感染症などにより、粘膜に炎症を起こしている場合は、感染の確率は更に上がります。

HIV潜伏期間

HIVの潜伏期間は数か月~15年程度とされており、個人差が大きい病気です。
感染に気が付かずに未治療のままでいると、平均して約10年で発症すると言われています。潜伏期間中でも体内でウイルスは増殖しているため、他者へ感染させるリスクは十分にあるのです。

HIV/エイズの検査方法

HIV/エイズの検査方法は、大きく「スクリーニング検査」と「確認検査」の2種類に分かれます。

スクリーニング検査 確認検査
・抗体検査
・抗原抗体同時検査
・抗体検査
・核酸増幅検査

それぞれ、検査の目的や検査方法や結果が出るまでの時間などが異なります。
通常、スクリーニング検査をした後に確認検査が行われ、確認検査で陽性で陽性が出た場合にHIVに感染していると診断されます

池袋マイケアヒルズタワークリニックではHIV/エイズの検査が可能

池袋マイケアヒルズタワークリニックは、HIVのスクリーニング検査から確認検査、その後の治療まで一貫して行える医療機関です。
当クリニックではプライバシー保護を重視しており、匿名検査が可能なほか、待合室や診察室、採取室で他の患者さまと顔を合わせることがないよう、最大限配慮しております。
HIVに限らず、性感染症に関するお悩みは一人で抱えず、当クリニックにご相談ください。

また、郵送性病検査キットも販売しており、自宅にいながら性病検査を行えます。遠方の方や忙しくて来院できない方も、気軽に性病検査が可能です。

HIV/エイズの検査費用

HIV検査3,600

HIVの1型・2型の両方を検査します。

検査方法
血液
検査時期
感染の機会から3週間経過すれば受けられます。
検査結果
2~5日後(Web確認可)
HIV NAT検査13,200

HIV検査の中で、一番早い時期から
検査できる項目です。
※15時までの来院をお願いいたします。日曜日・祝日は終日検査出来かねます。

検査方法
血液
検査時期
感染の機会から2週間経過すれば受けられます。
検査結果
5~7日後(Web確認可)
3項目血液チェックセット8,400

基本的な血液項目をまとめたセット。

検査項目
クラミジア(性器) クラミジア(のど) クラミジア(肛門) 淋菌(性器) 淋菌(のど) 淋菌(肛門) トリコモナス カンジダ 一般細菌 HIV 梅毒 B型肝炎 C型肝炎 マイコプラズマ(のど) マイコプラズマ(性器) ウレアプラズマ(性器) ウレアプラズマ(のど)
検査方法
血液
検査時期
感染の機会から2ヵ月経過すれば受けられます。
検査結果
2~5日後(Web確認可)
2項目梅毒・HIVセット6,500

感染率の高い梅毒とHIVを同時に検査します。

検査項目
クラミジア(性器) クラミジア(のど) クラミジア(肛門) 淋菌(性器) 淋菌(のど) 淋菌(肛門) トリコモナス カンジダ 一般細菌 HIV 梅毒 B型肝炎 C型肝炎 マイコプラズマ(のど) マイコプラズマ(性器) ウレアプラズマ(性器) ウレアプラズマ(のど)
検査方法
血液
検査時期
感染の機会から6週間経過すれば受けられます。
検査結果
2~5日後(Web確認可)

HIV/エイズの予防薬【PrEP】

PrEP(プレップ)は、HIV感染予防を目的とした薬剤で、1日1回1錠を毎日服用することで、HIVへの感染率を約99%下げられます
PrEPの費用や服用が向いている人、注意点などは以下の記事を参考にしてください。

HIV感染の予防薬PrEP(プレップ)について参考:Pre-Exposure Prophylaxis (PrEP)

予防薬の費用

HIV予防薬 PrEP

14,000/1ヶ月

料金表

HIV検査の料金表

HIV検査3,600

HIVの1型・2型の両方を検査します。

検査方法
血液
検査時期
感染の機会から3週間経過すれば受けられます。
検査結果
2~5日後(Web確認可)
HIV NAT検査13,200

HIV検査の中で、一番早い時期から
検査できる項目です。
※15時までの来院をお願いいたします。日曜日・祝日は終日検査出来かねます。

検査方法
血液
検査時期
感染の機会から2週間経過すれば受けられます。
検査結果
5~7日後(Web確認可)
3項目血液チェックセット8,400

基本的な血液項目をまとめたセット。

検査項目
クラミジア(性器) クラミジア(のど) クラミジア(肛門) 淋菌(性器) 淋菌(のど) 淋菌(肛門) トリコモナス カンジダ 一般細菌 HIV 梅毒 B型肝炎 C型肝炎 マイコプラズマ(のど) マイコプラズマ(性器) ウレアプラズマ(性器) ウレアプラズマ(のど)
検査方法
血液
検査時期
感染の機会から2ヵ月経過すれば受けられます。
検査結果
2~5日後(Web確認可)
2項目梅毒・HIVセット6,500

感染率の高い梅毒とHIVを同時に検査します。

検査項目
クラミジア(性器) クラミジア(のど) クラミジア(肛門) 淋菌(性器) 淋菌(のど) 淋菌(肛門) トリコモナス カンジダ 一般細菌 HIV 梅毒 B型肝炎 C型肝炎 マイコプラズマ(のど) マイコプラズマ(性器) ウレアプラズマ(性器) ウレアプラズマ(のど)
検査方法
血液
検査時期
感染の機会から6週間経過すれば受けられます。
検査結果
2~5日後(Web確認可)

HIV予防薬の料金表

HIV予防薬 PrEP

14,000/1ヶ月

HIV/エイズに関するよくある質問

HIVはどんな症状がでますか?

HIVの感染初期には下記のような症状が現れます。

発熱、咽頭痛、筋肉痛、皮疹、リンパ節腫脹、頭痛 など

風邪やインフルエンザの症状とよく似ているため、性行為のあとに風邪のような症状が現れた場合は放置せず、HIV検査を行いましょう。

エイズは他の感染症とどこが異なる点ですか?

エイズ(AIDS)と他の性感染症の大きな違いは、初期症状と潜伏期間です。

エイズは初期症状として風邪やインフルエンザのような症状が現れますが、他の性感染症では、患部に何かしらのできものができたり、排尿痛があったりします。
また、咽頭クラミジアも風邪に似た症状が現れるため、喉の痛みや腫れ、咳などの症状がある場合は、HIVとクラミジアの両検査することを推奨しています。

監修医師

前出 喜信(まえで よしのぶ)医師

前出 喜信(まえで よしのぶ)医師の写真

池袋マイケアヒルズタワークリニック、天神マイケアクリニック 顧問医師(母体保護法指定医・産科婦人科専門医)

島根医科大学医学部医学科を卒業後、長年産婦人科医としてクリニックや病院勤務で経験を重ね、2025年1月池袋マイケアヒルズタワークリニック顧問医師に就任。

著書

マイコプラズマ・ウレアプラズマ性感染症
~よく知られていないから、知ってほしい性感染症~
前出 喜信(まえで よしのぶ)医師 出版

前出 喜信(まえで よしのぶ)医師著書『マイコプラズマ・ウレアプラズマ性感染症~よく知られていないから、知ってほしい性感染症~』の写真
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池袋伊藤ビル9F 池袋駅徒歩0分

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