
女性の陰部に「できもの」や「しこり」ができた場合、原因として考えられるのは以下の通りです。
など
この中で特に気を付ける必要があるのは「性器ヘルペス」「尖圭コンジローマ」「梅毒」の3つで、これらは性感染症です。自覚症状に乏しいケースもあり、気づかぬまま感染を広めてしまう恐れがあります。
また、できものやしこりは自己判断が難しいため、いつもと違う症状に気づいたら、早めに検査を受けるといいでしょう。
ここでは、陰部(女性)のできものやしこりの原因や対処法について解説します。
目次
陰部(女性)のできもの・しこりはどうしたらいい?

女性の陰部(外性器)は、分泌腺が多く複雑な形状をしており、できものやしこりができやすい部位になります。排泄や性行為の影響もあり、意識して清潔にしていないと不衛生になりやすいので注意が必要です。
他の部位と比べて皮膚が薄く非常に敏感で、デリケートゾーンとも呼ばれます。細菌が繁殖しやすく菌が入り込みやすい部位でもあるため、日頃のケアが欠かせません。
痛みを伴う症状もあれば、痛みがなく見た目が気になる程度の症状もあります。
場合によっては性感染症に感染している可能性があるので、陰部にできものやしこりを見つけたら、自己判断せず医療機関を受診してください。
陰部(女性)のできもの・しこりに痛みがある

陰部のできものやしこりが痛むようなら、「バルトリン腺嚢胞」「性器ヘルペス」「毛包炎(毛嚢炎)」いずれかの可能性があります。
バルトリン腺嚢胞
バルトリン腺嚢胞は、膣口付近にあるバルトリン腺の開口部が詰まり、分泌液が溜まることで腫れてしまう症状です。悪化すると、バルトリン腺膿疱という痛みを伴うできものができます。
性器ヘルペス
性器ヘルペスに初めて感染した人は特に症状が強く現れます。感染部位に激しい痛みを伴う水ぶくれができ、排尿痛や発熱、頭痛などを伴うことも。再発時は患部にむずがゆさを感じ、やがて水疱ができるといった症状を呈します。
毛包炎(毛嚢炎)
毛根を包む、毛包といわれる部位が炎症を起こす皮膚膿瘍の一種です。赤みのある発疹や膿を持った膿疱が症状として現れ、うずくような痛みを伴うとともに軽度のかゆみが生じます。
陰部(女性)のできもの・しこりに痛みがない

痛くない陰部のできものやしこりの原因として考えられるのは、主に以下の2つです。どちらも痛みやかゆみを生じないため、感染に気づかないことが少なくありません。
尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマに感染すると、性器や肛門周辺に痛みやかゆみを伴わない特徴的な形状のイボができます。
梅毒
1期~4期まで段階があり、1期の初期症状で感染部位に現れる、初期硬結(しょきこうけつ)という硬いしこりは、痛みを伴わないできものです。
陰部(女性)のできもの・しこりにかゆみがある
「性器ヘルペス」「梅毒」「毛包炎(毛嚢炎)」は、症状として陰部にかゆみを生じます。
症状に個人差はありますが、患部が股間ということもあり、どうしても気になってしまうでしょう。
かゆみは継続すると痛み以上に厄介なので、陰部のできもの・しこりにかゆみを感じたら、一度医療機関での診察をおすすめします。
陰部のできもの・しこりの原因と症状(画像あり)
性感染症は基本的に性行為で感染しますが、オーラルセックスで感染することもあります。口腔が性病に感染した場合、キスでも性感染症をうつしてしまう可能性があるので注意が必要です。
ここからは、女性の陰部にできものやしこりを生じさせる性感染症について、実際の症例写真を掲載しながら解説していきます。
バルトリン腺嚢胞

バルトリン腺嚢胞は、腟の入口付近にあるバルトリン腺という性交時に必要な潤滑液を分泌する器官が詰まることで生じます。
通常時は触れても分かりませんが、バルトリン腺嚢胞になるとエンドウ豆~ゴルフボール大の大きさに腫れ上がります。
基本的に痛みはないものの、細菌に感染して膿を持つと膿瘍になり、強い痛みが生じます。
参考:MSDプロフェッショナル版|バルトリン腺嚢胞およびバルトリン腺膿瘍

性器ヘルペスや尖圭コンジローマなど、似た症状の性感染症があるので、一見しただけではバルトリン腺嚢胞と性感染症の区別ができません。
もし性感染症に感染していた場合、パートナーにうつしてしまう恐れがあるので、陰部に異常を感じたら、性感染症の検査を受けることをおすすめします。
性器ヘルペス

性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)に感染し、発症する性感染症です。
単純ヘルペスウイルスには「口唇ヘルペスの1型(HSV-1)」と「性器ヘルペスの2型(HSV-2)」があります。ただし、この区別も厳密なものではなく、HSV-1が性器ヘルペスを引き起こすこともあります。
一度感染すると、発疹が治まった後もウイルスは神経節の中に休眠状態で存在し続けるため、治療しても完全に消え去ることはありません。免疫力が低下するとウイルスが再活性を繰り返す可能性があります。
参考:NIID国立感染症研究所|性器ヘルペスウイルス感染症とは
潜伏期間 | 3~7日程度 |
症状 | ・性器の痛み、発赤 ・水疱、潰瘍ができる ・ソケイ部のリンパ節腫脹 ・頭痛、発熱、倦怠感 など |
性器ヘルペスの初感染時は、特に症状が顕著に現れます。
感染部位に激しい痛みを伴う水疱ができて、頭痛や発熱することがある一方で、感染しても症状が出ない人も。再発時は、初期にむずがゆさを感じ水疱が性器の皮膚や粘膜にできた後、強い痛みを伴う潰瘍が残り1週間ほどで治まります。
性器ヘルペスには、内服薬・外用薬を使った薬物による治療を行います。
尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、性行為によってヒトパピローマウイルス(HPV)6型、11型などに感染することで発症する性感染症です。
感染すると痛みやかゆみを生じない、カリフラワーやニワトリのトサカにも似た特徴的なイボができ始めます。放置すると次第に大きくなり数が増殖していくうえ、子宮頸がんの原因にもなるので早期の治療をおすすめします。
尖圭コンジローマの治療は、視認できる箇所はレーザーや液体窒素を使った手術で取り除くことがほとんどで、外用薬を用いた治療も行われます。
参考:MSDマニュアルプロフェッショナル版|ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症
潜伏期間 | 3週間~8カ月程度 |
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症状 | 性器周辺に先の尖ったイボができる |
ウイルスの潜伏期間が3週間~8カ月と長いため、自覚なく感染を広めてしまう恐れがあります。また、イボを完全に取り除いたとしても体内にウイルスが残ってしまうため、再発の可能性は残ります。根本的な治療ができず、再発率は治療後3ヶ月以内で約20~30%ともわれています。
梅毒

梅毒は、梅毒トレポネーマという菌に感染することで発症する、進行性の性感染症です。
この細菌は精液や膣分泌液、血液といった体液に含まれ、粘膜や皮膚に接触することで感染します。近年、日本国内での感染者数が急増しており、注目を集めています。
症状には1期から4期まで4段階あり、1期と2期は特に感染力が高くなっています。
潜伏期間 | 3~6週間程度 |
症状 | 【梅毒1期】 ・性器周辺、肛門、口などに硬いしこりができる ・しこりが破裂して潰瘍ができる ・リンパ節の腫れ など |
梅毒には、注射や内服薬による薬物療法が行われます。
かつては命に関わるほどの病気として恐れられていましたが、現代では、医療の進歩により、重篤な状態に至ることはほとんどなくなりました。
その一方で、症状が現れない「無症候性梅毒」の感染者が相当数存在すると考えられており、将来的に3期梅毒の患者が増加する可能性があります。
毛包炎

毛包炎(毛嚢炎)とは、毛穴(毛包)の周囲に生じる炎症の一種で、性器周辺にも見られる症状です。皮膚の中に毛が埋もれる埋没毛や細菌感染によって引き起こされます。
赤みや腫れ、軽い痛みを伴い、膿をもった皮膚の盛り上がりができます。
大抵の場合、市販の抗炎症薬でセルフケアが可能です。また、症状が軽ければ、患部を清潔に保つことで自然治癒が期待できます。
粉瘤(アテローム)
粉瘤(アテローム)とは、皮膚内部や皮下に老廃物がたまった良性の皮下腫瘍です。性器周辺を含め、体のどの部位にもできる可能性があります。
見た目以外には基本的に問題ありませんが、時間が経つと臭いを生じることもあります。また、細菌感染すると腫れや痛み、発熱を伴うことがあり、自然治癒しないため医療機関での治療が必要です。
【東京】池袋マイケアヒルズタワークリニックのできもの検査と治療薬
池袋マイケアヒルズタワークリニックでは、陰部のできものやしこりの検査を実施しています。
陰部のできものやしこりは、性行為を通じて感染を広げてしまうことがあるため、早期の発見と治療が重要です。当クリニックでは、検査による原因特定後すぐに治療できる体制を整えています。
当クリニックで処方しているできもの治療薬
性器ヘルペス | バラシクロビル |
尖圭コンジローマ | ベセルナクリーム |
梅毒 | サワシリン |
毛包炎(毛嚢炎) | ゲンタシン軟膏 |
池袋マイケアヒルズタワークリニックでは、できものやしこりの原因となる感染症に対し、左記薬剤を使用した治療を行っております。
表の薬剤を基本に、患者様の薬剤アレルギーや過去の治療歴を考慮して使用する薬剤を使い分けておりますので、あらかじめご了承ください。
料金表
梅毒検査(TPのみ)1,900円
感染の機会から6週間
経過した方におすすめです。(TPのみ)
- 検査方法
- 血液
- 検査時期
- 感染の機会から6週間経過すれば受けられます。
- 検査結果
- 2~5日後(Web確認可)
できもの診察(視診)3,500円
できもの等の症状が似た
疾患の鑑別診断を行います。
- 検査方法
- 視診
- 検査時期
- 性器や身体の皮膚にできもの・湿疹などの症状が出ている方が対象です。
- 検査結果
- その場でお伝え
時計マークがついているメニューは+3,000円で30分後に検査結果がでます
陰部のできもの・しこりに関するよくあるご質問
陰部のできものは放っておけば治りますか?
放置しても、陰部のできものが自然に治ることはありません。
例えば、できものが尖圭コンジローマだった場合、放置するとイボが大きくなり数が増えます。また、梅毒の場合、放置することで2期3期と段階が進み、最終的には命に関わるほど症状は深刻になります。
病状の悪化を防ぐためにも早期回復のためにも、早めの診察と治療が不可欠です。
池袋マイケアヒルズタワークリニックでは、自由診療を行っております。
保険証不要なので家族に知られる心配がなく、安心して検査・治療を受けていただけるので、安心してご来院ください。て検査・治療を受けていただけます。
陰部のできものとしこりが気になります。検査を受けるべきでしょうか?
できものやしこりの原因として考えられる感染症は、放置しても治らないうえ他の人に感染させるリスクもあるため、早期の検査・治療が何よりも重要です。
外陰部はとてもデリケートで治療に時間がかかる部位のため、陰部のできものやしこりに気づいたら、できるだけ早く医療機関の受診をおすすめします。
池袋マイケアヒルズタワークリニックでは、匿名での検査を承っております。検査結果が陽性だった場合その場で治療が可能なので、安心してご来院ください。
陰部にしこりができました。痛みがないので、このまま放置しても大丈夫でしょうか?
痛みがなくても、しこりには原因菌が潜んでいる可能性があるので、放置は危険です。もしも尖圭コンジローマや梅毒などの感染症だった場合、性行為を通じて感染を広げてしまう恐れがあります。感染の拡大防止や症状の悪化を防ぐためにも、早期受診をおすすめします。
池袋マイケアヒルズタワークリニックなら匿名による検査が可能で、陽性の結果が出た場合すぐ治療に移ることができます。
しこりが気になるなら、痛みがなくても一度当クリニックにご相談ください。
陰部にできものができました。痛みがあるのですが、どんな病気でしょうか?
陰部に痛みを伴うできものできた場合、「性器ヘルペス」「バルトリン腺腫瘍」「毛包炎」の疑いがあります。特に、強い痛みを伴う水疱ができているようなら、性器ヘルペスの可能性が高いです。
治療が早ければそれだけ回復も早くなるので、異常に気付いたらすぐに医療機関を受診してください。
陰部にできものがあのですが、リンデロンを使用しても大丈夫でしょうか?
とりあえず手近にある薬を使用するのはおすすめしません。
どんな症状や菌に有効な薬剤か理解しないまま使用していることは避けて、検査を受けて原因を特定してから薬を使用してください。
検査を受けたうえで、医師の指示に沿って薬を使用しましょう。