HIV感染を心配しすぎ?HIVに関するよくある誤解

HIV感染を心配しすぎる

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、感染し症状が進むとエイズを発症するウイルスです。
「エイズ=怖い」というイメージから、HIVに感染することを心配しすぎる方もいます。

HIV感染症は、確かに恐ろしい病気です。しかし、HIV感染症の時点で治療を行うことができれば、エイズの発症を防げるうえ、それまでと同等の日常生活も送ることも現実的になります

この記事では、HIVへの感染を恐れている方の不安を少しでも軽くするために、HIVに関するよくある誤解とHIV感染が疑われる際の対処法を解説します。

《HIVについてくわしくはこちら》


HIVに関するよくある3つの誤解

HIVに関するよくある誤解

HIV感染症について、「エイズを発症するから恐ろしい」というイメージが先行したことで、以下のような誤解が生まれています。
1.HIVは物や虫からうつる
2.HIVは治らないから治療に意味はない
3.HIVに感染したら、大量の薬を飲む必要がある

病気を怖がることは予防意識にもつながるので、決して悪いことではありません。しかし、怖がりすぎた結果、誤った情報を信じて対応を間違えてしまうこともあります。

HIVに対する正しい知識を身に付け、必要以上に怖がることなく、適切な対応を心掛けましょう。

1.HIVは物や虫からうつる

HIVの感染経路は大きく分けて以下の3つです。

・性的接触による感染
・血液感染
・母子感染 

HIVは熱や塩素に弱く、人体の外では生きられない感染力が弱いウイルスです。そのため、上記以外の経路で感染することは基本的にありえません

また、誤解されがちですが、タオルや衣類、食器等の共用、蚊やダニなどの虫を介して感染することはありません。

誤解や偏見に振り回されないよう、正しい知識を身に付け予防を心掛けることが非常に重要です。

2.HIVは治らないから治療に意味はない

抗HIV薬による治療が実現したことで、ウイルスの増殖を抑えエイズの発症を防ぎ、HIVに感染していない人と変わらない日常を送れるようになりました。

つまり、「治らない病気だから治療に意味はない」ということは、決してないのです。

昔に比べ、現在のHIV治療は非常に進歩しており、血液中のウイルス量が「検出限界未満」の状態を継続できれば、他者にHIVをうつすリスクは事実上なくなります。この状態を6カ月以上持続できれば、性行為によってパートナーにHIVを感染させるリスクは「実質的にゼロ」となることが証明されています(※1)。

参考:(※1)厚生労働省|HIVとエイズ

3.HIVに感染したら、大量の薬を飲む必要がある

「治療のために大量の薬を飲まなくてはならず、その副作用がひどい」というのは、事実ではありません。

現在、HIV感染症の治療は3~4種類の抗HIV薬を組み合わせた、多剤併用療法を基本としています。近年、2〜3種類の成分を1錠にまとめた合剤が登場したことで、1日1回1錠の服用(※2)で治療ができるようになりました。

参考:(※2)厚生労働省|HIVとエイズ

不安解消のためにできること

不安解消のためにできること

「HIVに感染しているかもしれない」という不安は、考えれば考えるほど大きくなってしまうものです。考えすぎて、精神的に弱らないように気を付けましょう。

具体的に、以下のような行動をおすすめします。

・正しい情報を得る

・身近な人や詳しい人に相談する

・検査を受ける

正しい情報を得る

情報が間違っていたり古かったりすると、正しい判断をすることはできません。そのため、まずはHIVに関する正確な情報を得る必要があります

HIVに関する情報は、厚生労働省や国立国際医療研究センターエイズ治療・研究開発センターなどで得ることができます。

何よりも、医師に相談することができれば間違いのない確実な情報が得られます

身近な人や詳しい人に相談する

不安は一人で抱え込んでいても大きくなるだけです。まずは、身近な信頼できる友人や家族に悩みを聞いてもらうのも良いでしょう。

それでも不安が拭えないようなら、保健所の相談員やカウンセラーから一度アドバイスを貰ったうえで、具体的な対策を講じることをおすすめします。

検査を受ける

検査を受け、陰性が確認できれば安心できます。

万が一陽性だったとしても、早期治療につながるので、エイズの発症を防ぎ健康な生活を維持できる可能性がグッと高まるのです。

「HIVへの感染を心配しすぎ?」こんな症状があったら検査を

こんな症状があったら検査を

HIV感染症の感染初期は、以下のような風邪やインフルエンザに似た症状が現れます

・発熱
・リンパ節腫脹
・咽頭炎
・皮疹
・筋肉痛、感染痛
・頭痛
・下痢
・吐き気 嘔吐

こうした症状があったら、まずは医療機関で検査してください。

陰性であればそれで安心できますし、陽性なら早期治療につながります。

不安を払拭するためにも健康を守るためにも、症状を軽く見ずに検査することをおすすめします。

池袋マイケアヒルズタワークリニックのHIV検査

池袋マイケアヒルズタワークリニックでは、HIVの検査を行っています。

当クリニックでは、HIVへの感染に対し不安になっている患者柾の気持ちに寄り添い、安心して検査を受けていただけるよう配慮しております。

「HIVが怖い、心配でたまらない」という方は、一度検査を受けるため、当クリニックにお越しください。

よくある質問

HIVの感染が疑わしい時にしてはいけないことはありますか?

感染を広げる恐れがある、以下の行動は避けてください。
・性行為
・献血
どちらも他人にHIVをうつしてしまう恐れがある行為です。
特に、献血は万が一検査をすり抜けてしまうと感染を大きく広げてしまう恐れがあり、その被害規模から大きな問題になりかねません。

ネコもエイズにかかると聞きましたが、ネコから人にもうつるのでしょうか?

ネコから人にうつることはありません。
ネコのエイズを引き起こすのはFIV(ネコ免疫不全ウイルス)というウイルスで、HIVとは異なります。人のエイズとよく似た症状を呈しますが、ネコ特有の病気でネコから人に感染することはありません。同様に、人から猫にHIVが感染することもありません。

HIVに感染した人を刺した蚊に刺されて、HIVに感染することはありますか?

蚊を始めとした虫を介して、HIVに感染することはありません。
仮に蚊がHIV感染者の血を吸ったとしても、HIVは蚊の体内で急速に感染力を失います。また、蚊が吸った血を他の人に注入することはないため、蚊を媒介してHIVに感染することはありません。
参考:API-Net|エイズQ&A

HIVの感染は予防できますか?

HIVは、主に性的接触で感染するので、基本的にはコンドームを正しく使えば予防できます。
そのうえで、HIV感染のリスクを減らすための予防薬(PrEP)の服用や、感染の可能性がある行為をした後の検査を行うことで、HIV感染のリスクを大きく抑えられます。

監修医師

前出 喜信(まえで よしのぶ)医師

前出 喜信(まえで よしのぶ)医師の写真

池袋マイケアヒルズタワークリニック、天神マイケアクリニック 顧問医師(母体保護法指定医・産科婦人科専門医)

島根医科大学医学部医学科を卒業後、長年産婦人科医としてクリニックや病院勤務で経験を重ね、2025年1月池袋マイケアヒルズタワークリニック顧問医師に就任。

著書

マイコプラズマ・ウレアプラズマ性感染症
~よく知られていないから、知ってほしい性感染症~
前出 喜信(まえで よしのぶ)医師 出版

前出 喜信(まえで よしのぶ)医師著書『マイコプラズマ・ウレアプラズマ性感染症~よく知られていないから、知ってほしい性感染症~』の写真
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